【概要】
大学はとても複雑な組織です。たとえば、企業のように「利益の追求」のような単一な目標を目指せば良いわけではなく、多様な使命を負っています。それら複数の使命や目標が、時と場合によっては競合することさえあります。また、大学には、教員と職員そして学生が存在していますが、それぞれに目的も役割も違っており、このような異質な成員によって構成される組織は、社会において一般的な企業組織に比しても、異質であるとさえ言えます。
大学のこうした複雑性の一因は、大学が、営利組織としての企業とは異なり、「公共組織」−他には病院、行政組織など−であることに起因しています。公共組織は、市民のために公平や平等といった理念を実現することを重視しており、かつては大学は主として進学機会の均等や保証が重視されていました。

ただし、皆さんもご存じのように、そうも言っていられない事情も生じています。近年では、18歳人口の減少により、大学生の中核を成す学齢期学生の奪い合いが、国公私の設置者を問わず生じており、企業組織のような大学経営が求められています。また、「教学」への一層の注力のための、ガバナンス・マネジメントも求められ、大胆な改革も断行されました。そして大学の経営・質保証を効果的に進めるために、IR(Institutional Research)等を導入してエビデンスに基づいた組織の運営も求められています。また、設置形態を跨ぐ形での連携・統合も大胆に進行中です。

つまり、今大学は、公共組織としての性質と、企業組織としての性質という極めて異質な、対局とも言える性質を同時に満たす必要に迫られており、その複雑性を増大させています。その複雑性にともすると埋もれてしまい、職員は「大学で一体何をやるべきなのか」がわからなくなることも少なくないでしょう。実際、過去の研究でも「大学とは、組織化された無秩序だ」という言及もあるくらいですし。

このような背景を踏まえ、大学という複雑怪奇な組織を、少しでも理解するために、この講座では、様々な理論やデータ分析の結果に、皆さんと一緒に触れてみようと思います。

本コンテンツは、おおよそ以下のような内容となっております。
・大学を知るための組織の理論
・データからみる大学組織の複雑性
・大学における意思決定-エビデンスとIR


【予定】 ※変更になる可能性があります。

0.イントロダクション
・講師自己紹介
・セミナーの目的・目標・手順

1.大学とはどんな組織か:理論から解題する
※大学という複雑な組織を理解するために、先行する諸理論という「フィルター」を通じて、大学の組織としての諸側面・特徴をできるだけ簡潔に把握することを試みます。

 ①公共組織としての大学/営利組織としての大学
 ②組織の特性を浮き彫りにしてきた諸理論に学ぶ

2.大学とはどんな組織か:データと分析から解題する
※大学という複雑な組織を理解するために、大学に関わるマクロ・ミドル・ミクロそれぞれのデータと分析から得られる「エビデンス」から、大学の組織としての特徴に迫ります。

 ①大学組織の外形的特性:大学の規模・範囲(学部・学科)、歴史、威信
 ②大学組織の内部特性:大学のガバナンス、組織文化、リーダーシップ
 ③大学組織のミクロ特性:教員個々人の活動と意識:葛藤と協調

3.大学組織・意思決定・IR
※近年大学組織を効果的に運用するツールとしてIRが注目されていますが、そのIRを大学はどのように組織の中に位置づけるべきなのか(べきでないのか)、IRと意思決定との関係、公平・平等と効率・卓越等々という反目しかねない諸目標を同時に実現する意思決定とIRは可能なのか等、少し意欲的な課題を論じます。
(6月のIRに関するセミナーとはできるだけ差別化を図ります!)

4.参加者による意見交換・問題提起
・グループに分かれて、次のことに取り組んでもらいます。

1)自己紹介:ご自身の従事する仕事と組織全体における位置づけ、自大学の組織的特徴等を紹介
2)講義を踏まえた上で、各大学・自身の現状を分析してみる

 ①どの理論・実証分析が「しっくりきた」(自分の大学の合いそう/自分の経験と合致する)か?来なかったか?
 ②理論・実証を踏まえて、自大学の組織上の課題や、組織の中での自身の課題は何か?

※上記を各グループ内で提供しあい、際だった特色・課題を各グループで1件ずつとりまとめる
※グループ内で司会・書記等の役割分担もおこなっていただく

※自大学の特色や課題の例
・「本学は大規模且つ学部が多く、大学全体が見通せない/意思決定に時間がかかる」
・「本学は単科で小規模なので、教職員の顔が見通せる/和気あいあいとした良好な雰囲気がある」
・「本学では、教員と職員がやや対立関係にある」
・「本学では、あまりにやることが多すぎて、それらがどのように大学に役立っているのかわからない」

5.4の作業結果をグループごとに披露、登壇者も含めた総合討議・総評を行う


【講師】
村澤 昌崇(広島大学 高等教育研究開発センター 副センター長 准教授)
詳細については、ページ下部の講師紹介欄をご確認ください。


※本セミナーは、ウェブ会議システム(Zoomミーティングを予定)を使用して実施いたします。
  お申込みいただいた方には、セミナー開催の約1週間前に、当日参加用のURLをお送りいたします。
※カメラ・マイク機能付きのPCをインターネットに接続してご参加いただける環境が必要です。
※最小開講人数の20名に満たない場合、開講を中止とさせていただく場合がございます。
 詳しくは、【セミナーの中止について】をご確認ください。

 

日時 2022年9月29日(木) 13:00~17:00  

【申込受付期間】
2022年2月1日(火)~2022年9月15日(木)18:00 締切
会場
参加費 【個人単位でお申込みの場合】
14,300円(税込/一人あたり)

◆お申込みから7日以内に、下記口座までお振込みください。
 三菱UFJ銀行
 江戸川橋支店
 普通 1045898
 口座名義 株式会社早稲田大学アカデミックソリューション

※振込手数料は、お客様のご負担となります。
※お振込に不備があった場合のみ、こちらからご連絡させていただきます。お振込が正式に完了している場合にはご連絡いたしませんので、何卒ご了承ください。
 
【大学(法人)単位で一括お申し込みの場合】
申込タイプにより異なります。詳細はこちらをご確認ください。
定員 50名 申込受付中
対象 本テーマに関心のある大学教職員
主催
共催
協賛
内容 【お申込みのキャンセルについて】
キャンセルをご希望の場合は、お支払いの有無にかかわらず必ず事務局までご連絡ください。
キャンセルのご連絡をいただいたタイミングに応じて、以下のキャンセル手数料を申し受けます。
(ご入金いただいている場合には、キャンセル手数料を差し引いた残額を返金いたします。)

・お申込完了後~セミナー開講日の1か月前の前日まで: 1セミナーあたり2,000円
・セミナー開講日の1ヶ月前以降~1週間前の前日まで: 受講料の40%
・セミナー開講日の1週間前以降~開講初日以降: 受講料全額

※受講条件を満たしている方に限り、代理人の受講が可能です。事務局へお問合せください。

【セミナーのお振替えについて】
他のセミナーへのお振替えをご希望の場合には、ご連絡をいただいたタイミングに応じて、以下の振替手数料を申し受けます。

・申込完了後~セミナー開講日の1週間前の前日まで: 振替手数料はかかりません
・セミナー開講日の1週間前~開始日時の前まで: 受講料の40%

※年間(1月~12月のあいだで)1回に限り、振替手数料を申し受けることなく、他のセミナーへのお振替えを承ります。
※お振替先のセミナーをキャンセルされる場合、振替手数料は返金いたしません。また、上記「お申込みのキャンセルについて」にのっとりキャンセル手数料を申し受けます。

【セミナーの中止について】
最小開講人数の20名に満たない場合、開講を中止とさせていただく場合がございます。その場合は、受講料は全額返金いたします。もしくは、他のセミナーへのお振替えを承ります。
また、不可抗力(天災地変)などの弊社が管理できない事由により開講を中止した場合にも、受講料の全額返金、もしくは、他のセミナーへのお振替えを承ります。ただし、それにより生じたお客様の損害については、弊社ではその責務は負いかねますのであらかじめご承知おきください。ご不明な点がございましたら事務局までお問い合わせください。

【オンライン開催に関する留意事項】
◆Web会議視聴環境設定は、受講者各人様にて行っていただきます。
 ○騒音の入りにくい静かな場所を確保してください
 ○ヘッドセットやイヤフォンマイクがあると快適にご参加いただけます
 ○PC(カメラ・マイク付き)をご用意ください
 (タブレットやスマートフォンでもご受講可能ですがPC推奨)
 ○端末をインターネットに接続してください(ブロードバンド回線推奨)
 ○事務局から1週間前までにお送りするWeb会議URLにアクセスして当日ご受講ください
 ○途中でバッテリーがなくならないように電源や充電バッテリーを準備してご参加ください 

◆装置類、ネットワーク、Web会議システム等環境面の不可抗力による停止や障害等が発生して、
 オンラインセミナーの中断が余儀なくされた場合は、内容や時間を変更・短縮して
 実施することがございます。  
◆録音、録画、撮影は禁止といたします。
◆チャットや挙手機能は、各回講師のインストラクションに従って運用させていただきまます。
◆Zoomの機能が復旧できず、別のツールを使用する場合には、
 お申込みいただいたメールアドレスにご案内を送らせていただきます。

【端末推奨環境】
推奨環境は下記よりご確認ください
(Zoomヘルプセンターのページに移動します)

◆PCはこちら
◆スマホはこちら ※予めアプリのダウンロードが必要です
備考

村澤 昌崇 (むらさわ まさたか)

広島大学 高等教育研究開発センター 副センター長 准教授

広島大学大学院博士課程後期を単位取得満了退学。広島大学大学教育研究センター助手、広島国際学院大学での講師を経て、2003年より広島大学高等教育研究開発センターに着任,2018年より副センター長を務める。専門は、高等教育論、教育社会学。特に高等教育の数量データを使った計量分析(規模・範囲の適正、構造と機能とその変容、組織・ガバナンス・経営行動・意思決定、大学の効果分析としての因果推論)に関心を持つ。編著に『大学と国家』、共著に『社会の見方・測り方』『よくわかる高等教育論』など。日本教育社会学会学会賞選考委員、日本高等教育学会理事。

研修講師としては、長年広島大学高等教育研究開発センターの夏の公開セミナーにて登壇し、最新の研究成果を高等教育の現状に即して紹介・解説を行っている他、2018年度からは、大学職員を対象としたIR研修、アセスメントポリシーや学習成果に関するFD研修も行っている。大学の経営・活動指標および計量分析に関して通暁している。

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